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英検1級合格は,日本人英語学習者にとって,1つの到達点になると思います。修士時代に現職派遣でいらしていた高校の先生が,「英検1級をとると世界が変わるよ」とおっしゃったのを聞いて,自分もその世界をのぞいてみたい!と思いました。それからしばらく時間がたち,何度もチャレンジして,やっと合格することができました。このページでは,私が行った英検1級対策の学習や使用したテキスト(アマゾンへのリンクあり)などを紹介していきます。

 

語彙問題

 1級対策用のテキストは数種類,出版されています。一通り購入しましたが,私が主に使ったのは, キクタン1級(アルク)でした。ターゲットの単語を語レベル,句レベル,文レベルの3段階に分けて提示してあるので,1つ1つの語に対する理解が自然に深まり,覚えやすい構成になっていると思います。音声もあります。

 学習法は以下の通りです。テキストの単語(1000語強)を80語を1ユニットとして,16個ずつ5セットに分けます。まず1セット目を語のレベルで覚えます。日本語訳を見てすぐに英語が口から出てくるようになったら完了です。次に2セット目の16語を同じようにして覚えていきます。そして5セットが終わったところで,1セット目に戻り,句のレベルで覚えます。やはり日本語訳を見てすぐに英語が口から出てくるようになるまで練習します。5セットが終わったところで,今一度1セット目に戻り,文レベルで覚えます。このような方法で1つのユニット80語をクリアできたら,次の80語を1ユニットとして5セットに分けて練習していきます。

 1ユニットや1セット当たりの適当な語数は人によって異なります。無理なく,しかし,ほど良く挑戦しがいのある分量が見つかると,楽しく続けられると思います。

読解問題

 語彙問題は難易度は高いのですが,配点は低いです。したがって,分からない問題があっても気にする必要はありません。合否を分けるのは配点の高い読解問題です。全問正解を目指したいところです。恥ずかしい話ですが,当初はフィーリングで解いていたために当たったり外れたり。徹底して分析的に問題を解くように心がけたところ,安定して点数を取れるようになりました。

 まず質問文の内容をしっかり把握した上で該当するパラグラフを読み(だいたい1問あたり1パラグラフの割合になっています),自分なりに答えを出します。そして選択肢を読み,自分の出した答えと似たものがないか探しします。あればそれが正解(の可能性が高い)。なければ1つずつ選択肢を検討していきます。この際,選択肢の正解・不正解の根拠となる部分を本文から見つけ出して線を引いたり,選択肢の正解度を○,×,△で付けたりしていきます。この段階では時間は無制限で行います(1つの英文に何時間もかけてたこともありました)。解答が終わったらマルつけをします。この作業を数回やると自分が読み間違うパターンが分かってきます。そして,自分のクセを把握し修正しながら読む作業を続けていくと,正解が増えてきます。ここまできたら時間制限を設けて実践に近い形で解いていきます。

 正直なところ,上のような作業はとても面倒です。。。時間はかかりますし,大変疲れます。しかし数年分こなすと,正解にたどり着く確率とスピードとが着実に上がります。頑張りましょう!

 自然科学系からの出題が多い気がします。トピックについての理解は読解にとても重要です。上記の読解練習をする前に,過去10年分ぐらい長文問題の日本語訳をだけを通読しておくと,様々なジャンルの知識を得ることが出来て,読解に役に立ちます。

英作文と2次試験

 社会的なトピックに対して,200語強で意見をまとめなければいけません。2次試験はこの形をスピーキングに変えたものと考えられます。問題を見て戸惑うのは「そんなに世の中のことを考えていないので,興味ないし,特に自分の意見なんかない」ということかもしれません。実際そうであっても,あらゆるテーマに対してそれなりの体裁を整えた英語を書いたり話したりできるようにならなければなりません(私は社会人としてのマナーを学ぶつもりで勉強しました)。

 2次対策も兼ねて参考になるのは,浦島久氏による一連の英語学習本です。1分間英語で自分のことを話してみる』『中学レベルでどんどん身につく 話せる!英語音読【初級編】』『英語で「日本」を話すための音読レッスン』(いずれも日本実業出版社)。どの本もさまざまなトピックについて,200語~300語の平易な英語で書かれていますので,語数の感覚と英文の構成を考えるのにとても参考になります。

 それからスッキリした英語を書く・話す練習としては,『絶対に使える英文eメール作成術』(角川SSC新書)と『たった3文でOK!ビジネスパーソンの英文メール術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)が参考になります。

 

雨のち晴れの英語教育

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