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藤森かよこ(2019)『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んで

ください』ベストセラーズ

過激なタイトルですが,内容はいたって真面目です。他人と比較して劣っているとか,人生が上手くいかないのは他人のせいだとか,そんなことをくよくよ考えても解決策にはなりません,自分の人生なんだから責任をもってしっかり生きていきなさい!と叱咤激励されているように感じます。よくある自己啓発本は,やたらフォントが大きく,行間も広くて,中身はスカスカです。が,この本は違います。ずっしりと詰め込まれていて,随所に引用も施されています。

鴻上尚史 (2019) 『鴻上尚史のほがらか人生相談:息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』

朝日新聞出版

演出家の鴻上氏が一般の人々からの様々悩みに答えていく本です。28個の相談が載っていますが,その多くは私自身が悩んだり,これまで友人や職場の同僚,学生から相談されたものと似ています。悩みに対するアドバイスが鴻上氏の優しさを感じさせるものばかりで,落ち込んでいるときに読むと,思わず目が潤んでしまうかもしれません。と同時にどれも具体的,合理的なので,明日から頑張っていこうと思わせてくれます。相談11(「素直に」「普通に」の日本語の使い方)と相談6(兄が継いだ実家の酒蔵がうまくいかない)で語られる「世間」と「社会」の違い,相談9(10キロ太ったら周囲の男性の態度が変わった)の「外見」と「中身」の関係などは,たくましく生きていくうえで知っておくべき知識と思います。

雨のち晴れの英語教育

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